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JRねぶた実行プロジェクト

強弓(ごうきゅう ) (しま)為朝(ためとも

作: 竹浪 比呂央




 平安末期の武将で、天下無双の弓取りと称された源為朝。身の丈は六尺を超え、五人張りの弓を軽々と引いたという。後白河(ごしらかわ)天皇(てんのう)()(とく)上皇(じょうこう)が争った保元(ほうげん)(らん)では上皇方につき大奮戦するが、敗れて伊豆大島へ流罪となった。

 伊豆の島々の巡察に出た為朝は、鬼が島という島へ上陸する。その島には赤鬼のような風貌の(おに)夜叉(やしゃ)という支配者がすでにおり、為朝を新たな支配者として認めようとしない。そこで為朝は(かぶら)()で海岸の大岩を真中から射抜き、打ち砕いて見せた。その勇猛さに面くらった鬼夜叉は、生涯家来として為朝に仕えた。

 伊豆大島では疱瘡(ほうそう)が発生しなかったことから、疫病をも寄せ付けない神としても(あが)められている為朝の勇姿に、新型コロナウイルスの終息を願うものである。

 


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