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青森県板金工業組合

火雷天神(からいてんじん) 菅原道真(すがわらのみちざね

作: 北村 春一




幼少の頃から頭脳明晰だった菅原道真(すがわらのみちざね)は朝廷に重用され、右大臣まで上り詰める異例の出世を()たした。

しかし、一方では時の権力者だった藤原時平(ふじわらのときひら)から妬みをかい、政略によって身に覚えのない罪で大宰府へ左遷させられた後、失意のうちに薨去(こうきょ)された。

大宰府では、衣食もままならぬ厳しい生活を強いられながらも、皇室のご安泰と国家の平安、またご自身の潔白をひたすら天に祈り、誠を尽くされた生涯だった。

『海ならず たたへる水の底までに 清き心は 月ぞ照らさむ』

(海よりもさらに深く、底まで湛える清い心を、月は照らして明らかにしてくれるだろう。)

この歌は太宰府に左遷された道真公が、無実の罪であることをせめて月だけは明らかにしてくれるであろうと詠んだものである。

道真公が悲劇の一生を終えた後、相次ぐ左遷に拘わった人々が謎の死を遂げていたため道真公の祟りとして怨霊伝説となったが、因果応報とも捉えられる。

ねぶたは、怨霊伝説の契機となった「清涼(せいりょう)殿(でん)落雷(らくらい)事件(じけん)」を、道真公が火雷天神と化した姿を表現している。

 


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