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東北電力ねぶた愛好会

北方の王者「藤原秀衡」

作: 京野 和鴻




 時は現在から900年程前の平安(へいあん)時代末期、藤原(ふじわら)氏は、百年に渡って繁栄(はんえい)(きわ)め、平泉(ひらいずみ)(現在の岩手県奥州市)は平安(へいあん)(きょう)に次ぐ日本第二の都市となりました。

 藤原(ふじわらの)秀衡(ひでひら)は、平泉文化を大きく(はな)ひらかせた人物で、清衡(きよひら)基衡(もとひら)から受け継いだ平和な()(そう)(きょう)の意志と厚い信仰(しんこう)(しん)を持ち、源平(げんぺい)合戦(かっせん)の折には、平氏(へいし)後白河(ごしらかわ)法皇(ほうおう)源氏(げんじ)のいずれにもつかず中立を保ち、陸奥(みちのく)(現在の青森、岩手、宮城、福島県)を守ってきました。

 しかし、平氏を滅ぼして勢力を拡大してきた鎌倉の源頼朝(みなもとのよりとも)陸奥(みちのく)を手中にしようと狙ってきましたが、藤原秀衡は源頼朝の命令を忠実に実行するものの、もはや鎌倉との衝突を避けられないと考え、兄 頼朝と対立して追われた源義経(みなもとのよしつね)を頼朝との関係が悪化する事を覚悟で受け容れました。

 実質的な戦いには至らなかったものの、頼朝からの引渡要求を拒み続けた強い意志の持ち主であった、北方(ほっぽう)王者(おうじゃ)「藤原秀衡」をねぶたで再現したものです。

 この東北を守り続けた藤原秀衡の姿に、地域の復興・発展の思いを重ね合わせ、第49回目の出陣をいたします。


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