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ヤマト運輸ねぶた実行委員会

『悪源太義平』 雷神と化す

作: 大白 我鴻




 永暦元年(えいりゃくがんねん)(1141~1160)鎌倉の悪源太義平は親の敵である平清盛(たいらのきよもり)を討とうと近江国(おうみくに)の石 山寺(いしやまでら)のあたりに忍んでいたところ、難波三郎経房(なんばさぶろうつねふさ)に捕らえられ六波羅(ろくはら)に連行された。六条河原(ろく じょうかわら)で斬られる折、難波三郎経房に「やあお前は、義平の首を討つほどの者なのか。名誉なことだうまく斬れ。まずく斬るならば、お前の頬に食らえ ついてやるぞ。そしてついには必ず雷になって蹴り殺してやるぞ」と言った。経房が太刀を抜いて後ろに回ると、「しっかりやれ」と振り返って睨まれる眼差し は、まこと凡人とは見えなかった。
 仁安三年夏(にんあんさんねんなつ)、清盛を始めようとする平氏の人々が摂津国(せっつこく)の布引(ぬのびき)の滝の見物に訪れた時、天がにわかに曇 りおびただしく雷が鳴った。そして辰巳(たつみ)の方角から飛んでくるのは雷神と化した義平であった。このねぶたは布引の滝で雷神と化した義平が経房に襲 いかかる場面を題材としたものです。


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