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JRねぶた実行委員会

北前船

作: 北村 隆




 江戸中期、瀬戸内で発達した「弁財舟(べざいせん)」いわゆる「北前船」は、船主のほか十三人から十五人と少ない乗組員で運航できる帆走船となった。
 主として、「買積船(かいづみぶね)」と呼ばれ、大阪を出て深浦、鰺ヶ沢、三厩を経由して蝦夷地(えぞち)へ向かった。
 下り荷は、「酒、油、古着、たばこ、塩」などと、蝦夷地の衣食住が大半であり、一方の上り荷は、「昆布、鰊」などの海産物が主要であった。
 冬季の北西季節風による「荒れる日本海」が航行を阻み、春に蝦夷地を目指して、秋には戻るという年一往復の航行であり、船主は、船頭と商人の二つの力量を兼備えていなければならなかった。
 一度、暴風雨になれば、荷物を捨て、幌をおろし、それでも耐えられなかい時は、帆柱を「マサカリ」で切り倒すといいう。
 暴風雨の中、「海の神」の荒れ狂う様子と帆柱を切り倒した場面である。


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