JRねぶた実行プロジェクト
足柄の公時 頼光に随う
作: 竹浪 比呂央
天延四年(九七六年)、東国より上洛する道中の源頼光は、伊豆国足柄山で赤色の雲気が立ち上るのを目にする。人傑の存在を示すものと察し山中を探したところ、萱屋に住む山姥と童子を見出す。頼光が山姥に仔細を問うと、この童子は山姥と赤竜との間に誕生した子で、猛獣相手に相撲をとり、大木をも軽々となぎ倒す怪力の持ち主であるという。この童子こそ、おとぎ話では金太郎の名で知られる、坂田公時である。
頼光にその勇猛さを気に入られた公時は、この時より家臣として随い、後に渡辺綱、卜部季武、碓井貞光とともに頼光四天王と称されるほどの武将となる。そして、酒呑童子退治や土蜘蛛退治などで数々の武功をあげるのである。
感染症による未曽有の危機から脱しつつある今、誰もが出会いを求めて自由に旅をし、ますます活気に満ちた世の中となるよう希望を込めたねぶたである。
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