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日立連合ねぶた委員会

河津三郎祐泰かわづさぶろうすけやす河津掛かわづがけ」

作: 北村 蓮明




物語の舞台は平安時代末期の伊豆柏峠(いずかしわとうげ)。伊豆と相模の武士たちが慰労の酒宴を開いたときの出来事。

宴席を盛り上げようと源頼朝(みなもとのよりとも)の前で相撲を取ることとなり、力自慢が競い合った。相模側から工藤(くどう)(すけ)(つね)の腹心である大庭景親(おおばかげちか)の弟、俣野五郎景(またのごろうかげ)(ひさ)が登場すると、他の強豪たちを一蹴し、得意満面で挑戦者を次々と倒していく。

このまま俣野の全勝かと思われたが、次の挑戦者は伊東祐親(いとうすけちか)の嫡子である河津(かわづ)三郎(さぶろう)(すけ)(やす)小兵(こひょう)ながら堂々とした姿勢で現れ大きく四股を踏んだ後、俣野との激しい相撲勝負が繰り広げられた。

勝負は拮抗するが、最後は河津が俣野を投げ飛ばして破り、決着となった。

ちなみに、現代の大相撲にも存在する「河津掛け」という決まり手は、河津と俣野の相撲が由来ともいわれている。

ねぶたは河津が俣野を投げ飛ばす場面。勝負が決まる一瞬の緊迫感を表現した。

 

各地で発生した地震により被災された皆さまに、日立連合ねぶた委員会一同、心よりお見舞いを申し上げます。

日本の国技とされる「相撲」の基本動作「四股踏み」は、下半身を鍛えるための重要な稽古で、地中の邪気を祓い、大地を鎮める神事から発したものといわれています。

河津の力強い四股踏みが大地を鎮め、被災地の速やかな復興へつながるよう、心よりお祈り申し上げます。

 


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