トップページ >  アーカイブ >  大型ねぶた紹介 >  JRねぶた実行プロジェクト

JRねぶた実行プロジェクト

(しょう)()

作: 竹浪 比呂央




 中国・唐の時代。病にかかった玄宗(げんそう)皇帝(こうてい)は、鬼たちが悪事を働く悪夢にうなされていた。その夢の中に、鍾馗と名乗る巨漢が現れる。玄宗皇帝が素性を問うと、「かつて科挙の試験に落第した者だが、常々天下の悪鬼を退治することを願っていた」と答え、たちまち鬼たちを捕え退治してしまった。玄宗皇帝は夢から覚めると病が癒えていた。

 こうした伝説を持つことから、鍾馗は疫病を追い払う神や学業成就の神として、中国のみならず日本でも広く信仰を集めた。五月人形や屋根の上の飾りなど、今日でも生活の中に根付いた存在である。

 新型コロナウイルス感染症第六波の一日も早い終息を願い、六匹の鬼を鋭い目で睨みつける鍾馗の姿を表現するものである。


≪ 東北電力ねぶた愛好会 2022年の大型ねぶた紹介 NTTグループねぶた ≫
掲載画像の無断複写・転載を禁じます。