ねぶた愛好会
鍾馗
作: 諏訪 慎
唐の6代皇帝玄宗が瘧(おこり)=マラリアにかかり、床に臥せていた。玄宗は高熱の中で夢を見る。宮廷内で小鬼が悪戯をしてまわるが、どこからともなく虎を連れた大男が現れて、小鬼を難なく捕らえて食べてしまう。玄宗が大男に正体を尋ねると、「自分は鍾馗と言い、武徳年間に官吏になるため科挙を受験したが落第し、それを恥じて宮中で自殺した。だが高祖皇帝は自分を手厚く葬ってくれたので、その恩に報いるためにやってきた」と告げて姿を消した。
夢からさめると玄宗の病はすっかり癒えていた。玄宗は著名な画家に鍾馗の姿絵を描かせ、以来この鍾馗の肖像は、疾病除け、邪気除けの守り神として伝えられている。中国に伝わる神話である。
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