県庁ねぶた実行委員会
花和尚 魯智深
作: 大白 我鴻
魯智深は水滸伝の登場人物で、天罡星のひとつ天孤星が生まれ変わった好漢である。もとは経略府の提轄で姓を魯、名は達といった。
酒楼で出会った憐れな歌唄いの親娘を助けるために鄭という肉屋を撲り殺してしまったことから逃亡し、五台山の文殊院に出家し僧名を“智深”と名づけられた。
しかし、出家はしてみたものの、魯智深は僧の暮らしになじめなかった。退屈した魯智深が山門を出て参道坂をどんどん降りて行くと、麓には門前町があり、酒屋もあれば肉屋もある。魯智深は飲酒の戒を破り、むさぼる如くがぶがぶ飲んで大酔のまま帰山し、山門を守護する文殊院の至宝たる大きな仁王像を怪力にまかせて引きずり下ろし、叩き壊してしまった。
智真長老もこれには我慢がならず、大暴れを起こしてはもうかばう事もできず、もうここに置く事はできないと告げた。そして魯智深は一人悄然と五台山をあとにした。
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