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(社)青森青年会議所

棟方志功 花矢の柵より 「花矢の柵」

作: 内山 龍星




青森の生んだ偉大な版画家棟方志功画伯の作品の中に「花矢の柵」という作品があります。画伯はこの作品を制作するにあたり次のように述べています。

「アイヌが、熊祭りとか、祭りのときに一番最初に捧げる花矢、それから花矢の柵とつけたんです。今までの日本の文化というんですか、文化の美のあり方を表 現するのに、そういうものが南から北に向かっているあり方が非常に多かったと思うんですね。九州から北へですね。けれども、これは、この矢を北から南へ吹 き返すというんですよ。青森のほうからいのちを、今度は南の方へぶつけてやるというような形のものにしたいと思ってね。」

このねぶたは、そういった「花矢の柵」をモチーフに、四人の人物を東西南北の神に見立て、東の神が鼓を打ち、西の神が笛を奏で、南の神が花矢を持ち、北の 神が花矢を射るという構成になっています。北の神が、南へ向けて平和と繁栄を願い、北国の新たな「いのちの矢」を今まさに吹き返そうとしています。


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