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NTTグループねぶた

素戔嗚尊(すさのおのみこと) 八岐大蛇(やまたのおろち)退治(たいじ)

作: 北村 春一




 高天ヶ原(たかまがはら)を追放された素戔嗚尊(すさのおのみこと)が出雲の国に降り立つと、川岸で年老いた夫婦と美しい若い娘の櫛名田比売(くしなだひめ)が泣いていた。老夫婦の間には八人の娘がいたが、八岐大蛇(やまたのおろち)に毎年一人ずつ食べられてしまい、その子が最後の娘だった。八岐大蛇(やまたのおろち)は一つの胴体に八つの頭と尾をもち、八つの谷と丘に跨るほど巨大だという。話を聞いた素戔嗚尊(すさのおのみこと)は、老夫婦に櫛名田比売(くしなだひめ)との結婚を約束し、家のまわりの垣根に八つの門を設け、強い酒を満たした(かめ)を置いておくよう指示した。準備が整い待ち構えていると、すさまじい地響きとともに八岐大蛇(やまたのおろち)が現れ、八つの酒甕(さかがめ)にそれぞれ頭を突っ込んで酒を飲み始め、やがて酔っぱらい眠り込んでしまった。素戔嗚尊(すさのおのみこと)は霊剣「天羽々斬(あめのはばきり)」で切りかかり、見事退治することができたのであった。

 八岐大蛇(やまたのおろち)をこの世界の災いや疫病などに見立て、豊穣神や防災除疫の神とされる素戔嗚尊(すさのおのみこと)がそれを()ぎ払う様をねぶたの場面で表現し、疫病退散と平和な未来を祈願する。

 


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