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東北電力ねぶた愛好会

田村麿(たむらまろ) 悪鬼(あっき)高丸(たかまる)(めっ)

作: 京野 和鴻




 坂上田村麿は岩木山に逃れた蝦夷の棟梁高丸を尾上(おのえ)八幡崎(やわたさき)に追い詰め、遂にこれを討ち取った。

 その後、兵を率いて(がん)(どまり)の沼の畔にきたところ、高丸が突如霊鬼となって現れ、一行に襲いかかってきた。田村麿は素早く太刀を抜いて応じ、高丸を切り払った。

 高丸の霊を鎮めるため、北方世界の守護神毘沙門天のお社を建てることにした田村麿は、深い森に分け入り、お社の場所に愛用の藤の鞭を突き立て目印とした。  

 すると、突き立てた鞭から枝や根が伸び、やがて見事な薄紫の藤の花を雲のように一面に咲かせるようになった。

 いつしか人はその場所を藤の咲くふるさと、藤咲(藤崎)と呼ぶようになった。

 


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